"せきつい"ブログ

脊椎専門の脳神経外科医のブログです。脊椎手術や学術に関する私見、患者さんとの会話、助言など、記録にしています。 また、アメリカ留学中のイベントなどについても書き込みしています。

症例報告(ケースレポート)の書き方

最近は、後輩の指導も仕事となり、症例報告(ケースレポート)の添削をする機会も時々、あります。

脳神経外科専門医取得には、査読付きの論文のアクセプトが必要になっていることも影響しているかもしれません。

症例報告を書いたことがないDrに、私がまず、紹介するのは、こちらの本です。

  

論文作成ABC:うまいケースレポート作成のコツ

  

症例報告の書き方を丁寧に解説している本は、この本くらいではないでしょうか?

ポイントとしては、

 

・稀有性を全面にして強調しない

・臨床的有用性という点で、新規アイデアを提唱する

 

ということだと思います。

 

私も、最初は、症例報告は、稀な疾患の経過について書くもの、と理解していましたが、この本は、症例報告はそういうことではない、と説明してくれます。

実際、私も、この本の「2つわかった法」にしたがって、症例をまとめて投稿し、アクセプトされた報告もあります。

とはいっても、世の中の症例報告は、やはり、

稀ということだけを謳っているものも多く

そういう論文が、ある程度、publishされていることからは、必ずしも、こう書かなければいけない、というわけではないと思います。

ただ、症例報告の考え方、書き方に加えて、rebuttal letterの書き方、例文などもあり、非常に価値の高い本だと思います。

 

論文作成ABC:うまいケースレポート作成のコツ