longの固定をする際に、ロッドのベンディングに苦労させられることがあります。longの固定頻度が高いわけではないのですが、先日、胸椎からS2-alar-iliacまでin situでの固定を行った症例で、NuvasiveさんのBendini🄬、ベンディーニを使いました。PPSで行ったので、スクリューをRelineとした上での、Bendiniの使用になります。
ロッドのベンディングに慣れていないと、時間がかかってしまうこと、何度もベンディングするとロッドの強度も落ちること、などから、この装置は非常に、有用だと思います。
スクリューヘッド位置をポイントして、適切なロッド長さ、ベンディングを設定してくれます。逆に、PPSで、スクリューヘッドの位置が浅い、あるいは深いということがよくわかり、位置を調整することが可能というメリットもあります。
ロッドのベンディング自体は、マニュアルですが、言われた通りに、位置を設定して、レバーを下げるだけなので、簡単です。
よく勉強させて頂いている、とぜんな脊椎外科医のブログでも、その有用性のために、何度か紹介されています。
Bendini®の、ここがスゴイ! : とぜんな脊椎外科医のブログ (tozen-sekitsui.com)
脊椎脊髄ジャーナルに関西医科大学の石原の解説の記事があります(ハイテク機器を利用した最新の脊椎脊髄手術、3次元ロッドベンダー「Bendini」の使用経験 脊椎脊髄ジャーナル 2018)。
この解説によれば、4つのメリットがあり、下位腰椎で大きな前弯が獲得できること、ロッド長さが正確であること、無理なベンディングとならずスクリューへの負担が少ないこと、最低限のベンディング回数になるので、ロッド折損の減少が期待できること、とあります。
こういった装置を使うことは、匠の先生方からは、批判的になるのかもしれませんが、long fusionの頻度が高くないDrからすると、大変、有効なものであるように思います。