"せきつい"ブログ

脊椎専門の脳神経外科医のブログです。脊椎手術や学術に関する私見、患者さんとの会話、助言など、記録にしています。 また、アメリカ留学中のイベントなどについても書き込みしています。

脊椎の症例報告をどこに投稿するか?(2)

以前、症例報告(ケースレポート、case report)をどこに投稿するか?というタイトルで記事を書きましたが、千葉大学の整形外科のホームページ内に、いくつかの投稿先が載っていました。

症例報告の投稿先 | 千葉大学大学院医学研究院整形外科学 (chiba-u.jp)

やはり、多くの医者が、症例報告の投稿先に悩んでいることが想像されます。

かなりインパクトのある症例報告であれば、症例報告を採択している、majorな雑誌、脳外科分野では、Journal of neurosurgery (JNS)なども可能でしょうが、実際には、そこまでの症例報告ではない場合が多く、症例報告の専門雑誌に流れていかざるをえないのが現状かな、と思います。

症例報告の投稿先の、ひとつの条件は、やはり、Pubmed収載、だとは思います。

そして、多くは、open accessの雑誌で、APC(Article processing fee)を取られるので、その問題があります。APCは500~1500ドルくらいが多いでしょうか。研究費などから出るのであれば、問題がないと思いますが、場合によっては、自腹になるので(私も基本的には自腹で…)、できるだけ、APCは低いところ、となります。

雑誌の数が多い出版社に、Elsevier(エルゼビア)社があります。私も、World neurosurgery(今はcase reportを取らなくなりました…)、Journal of clinical neuroscienceやClinical neurology and neurosurgeryなどに投稿したことがあります。decisionで、Interdisciplinary Neurosurgery: Advanced Techniques and Case Managementへのtransferを勧めらることがよくあります。Original articleでも、Interdisciplinary Neurosurgeryへのtransferになることもあります。Interdisciplinary Neurosurgeryは現在のところは、Pubmed収載ではないようなので、このtransferは、現状では微妙な気がします。とりあえず、英文誌、ということであれば、それでもいいかもしれません。