"せきつい"ブログ

脊椎専門の脳神経外科医のブログです。脊椎手術や学術に関する私見、患者さんとの会話、助言など、記録にしています。 また、アメリカ留学中のイベントなどについても書き込みしています。

脊椎の邦文(日本語)の症例報告はどこに投稿するか?

症例報告を英文誌に投稿したいものの、内容的に厳しそうだったり、初めての症例報告だったり、色々な理由で、日本語で書いて、邦文誌に投稿することがあると思います。

その場合、やはりどこに投稿すればよいか?という問題があります。

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候補としては、

・脊髄外科

・Journal of spine research

脳神経外科速報

脳神経外科ジャーナル

・神経外傷

といったあたりでしょうか。

脳神経外科であれば、脊髄外科学会誌である"脊髄外科"がまず候補になります。オンライン投稿できないのが、不便ではありますが…

多いのは、日本脊椎脊髄病学会や脊髄手技学会の学会誌である、"Journal of spine research"、かと思います。

脳神経外科速報脳神経外科ジャーナルでは、症例報告を受けていますが、私自身は投稿したことはなく、どのような感じなのかはわかりません。

外傷であれば、日本脳神経外傷学会の機関紙である、"神経外傷"、なども候補にはなります。

以前は、医学書院から出版されている"脳神経外科"という雑誌が症例報告を受けていました。私の最初の論文はこの雑誌でしたが、現在は、停止となっているようです…(医学書院/『脳神経外科』投稿論文受付停止のお知らせ (igaku-shoin.co.jp))。

大体、このくらいでしょうか。邦文の雑誌はそれほど多くなく、投稿可能な雑誌に限りがあるので、可能であれば、英文誌を目指す、というのが、良い気もします。

邦文誌への投稿に価値があるかどうか、は微妙なところだと思いますが、紙にならないよりは、よっぽど価値はあるとは思います。

脊髄外科の認定医にしろ、指導医にしろ、その取得にはアカデミックスコアが必要で、邦文誌でも査読を通ったものであれば点数になります。また、脳神経外科学会の専門医申請でも、査読があれば、邦文誌でOKなので、査読を受けて、紙になる、というのは、一つの価値なのだと思います。 

論文作成ABC:うまいケースレポート作成のコツ

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  • 発売日: 2014/03/05
  • メディア: 単行本