先日、初めてORBEYE(オーブアイ)を使用しました。頚髄腫瘍の手術で、今までは、マイクロを使っていましたが、特に問題なく、できました。
今日から脳神経外科総会があり、ランチョンセミナーで、"ORBEYEエキスパートが語るヘッズアップサージャリー"というセッションで、東京医科歯科大の田中先生と旭川医大の木下先生がそれぞれ脳血管障害および頭蓋内腫瘍に対する手術でのORBEYE使用に関して講演されていました。お二方とも、マイクロよりも良い、という印象なようです。
お二人の先生も共通して白飛びの問題は指摘されていましたが、田中先生は、画質の良さ、を強調されており、木下先生は、術野が深くなるような手術においても、視軸が取りやすく、手術操作時の負担が少ない、というようなことを言っていたと思います。
個人的には、最初は、カメラが術野の上にあるので邪魔な印象は持ちましたが、画面をみて手術をする際には、カメラは気にならなくなります。画質もかなり良いと思います。助手が対面にいるので、画面は斜め左に来ましたが、それも慣れると特に気になりません。
多少の慣れは必要かと思いますが、顕微鏡よりは多少の省スペースになりますし、3Dでみれば立体感も十分で、画質も顕微鏡よりも良いと思います。
また、術者用のモニターは大きく、助手以外は、その画面をみれて、手術術野を共有でき、教育的にも良い、というのもあると思います。
また、記録は皮膚切開から可能なので、C-armを使うとスペースの問題もありますが、LIFなど、顕微鏡を使わないでやっていた手術も、記録に残すという点、教育という点でORBEYEを使ってやると良いかもしれません。
デメリットとすれば、3Dでは眼鏡が必要、ということでしょうか。
最近は、関連論文も増えているようなので、せっかくの装置なので、何か発信できれば良いと思います。